投資は副業になる?会社員がバレず続ける本音

投資は副業になる?会社員がバレず続ける本音 副業・働き方

「投資で副収入を作りたい。でも、うちの会社は副業禁止だし、投資も副業扱いでバレたら怒られるんじゃないか」——たまたま読んだ記事のコメント欄で、こんな不安を見かけた。20代の頃の僕なら、同じことを検索していたと思う。就業規則の『副業禁止』の四文字を見て、資産運用まで諦めてしまう人は意外と多い。でも、そこで手を止めるのはもったいない。実際に僕は会社員をやりながらインデックス積立を続けて、NISA口座は700万円まで育った。今日はこの「投資は副業にあたるのか?」という問いに、僕なりの経験を添えて答えてみたい。

結論:投資は原則『副業』ではない。本当に見るべきは別のところ

先に結論から言うと、株式投資や投資信託は、原則として副業には当たらない。参考にしたシゴトビュッフェの記事(アントレ)でも、この点は明確に整理されていた。ざっくり要約すると、副業は「労働の対価として報酬を得る行為」、投資は「資産運用によって利益を得る行為」で、法律上この二つは別物とされている。就業規則で副業が禁止されていても、投資は資産運用の範囲内と解釈されるのが一般的だ、という内容だった。

ただし例外もある。勤務時間中にFXのデイトレードに没頭して業務に支障が出るケースや、金融機関などでインサイダー取引を防ぐために自社株の売買を厳しく制限しているケース。ここは会社ごとのルールが効いてくる部分だ。

この記事を読んでいて一番腑に落ちたのは、「会社にバレるか」より「本業の勤務に支障が出ないか」が本質だ、という視点だった。僕はメーカーで組み込みエンジニアをやっているけど、勤務時間中に株価を眺めてデイトレなんて絶対にやらない。そもそも僕のスタイルはインデックスの自動積立が主軸だから、頻繁に取引する必要がない。この「拘束時間と労力が少ない」ことこそ、忙しい会社員にとって投資の最大の強みだと思っている。記事も副収入に適した投資の条件として「少額から始められる」「拘束時間と労力が少ない」を挙げていて、まさにそこが核心だと感じた。

『副収入おすすめ8選』に仮想通貨が並ぶことへの、僕の違和感

ここからは僕の実体験を正直に書いておきたい。記事の中に「副収入におすすめの投資8選」というリストがあって、株式・不動産・投資信託・REIT・ロボアド・外貨預金・国債……と並ぶ最後に、暗号資産(仮想通貨)がしれっと入っていた。ここに、僕は少し引っかかった。

というのも、僕自身、学生の頃に仮想通貨のIPOっぽい話に乗って10万円をまるっと溶かしたことがあるからだ。当時は仕送りゼロ、食費は月1万円、近くにスーパーもなくてドラッグストアの冷凍食品と野菜で生きていた。そんな時期に「これで一発逆転できるかも」と甘い話に飛びついた。結果はゼロ。学生の10万円は、今の感覚だと数十万円分の重みがある。ここで痛感したのは、「お金に困っているときほど、人は変な話に飛びつく」ということだった。

だから「副収入」という気楽な言葉の並びに、値動きの激しい仮想通貨を軽く置くのは、投資を始めたばかりの人にはちょっと危ういと感じる。記事の後半では「投資詐欺に引っかからないために」「元本保証・月利〇〇%は疑え」とちゃんと注意喚起もされていて、そこは良かった。でも初心者にはこの2つ——おすすめ8選と注意喚起——を必ずセットで読んでほしい。副収入という入り口の軽さと、実際のリスクの重さには、けっこうな距離がある。暗号資産との距離の取り方については金とビットコインの明暗|僕の暗号資産10万円全損から学ぶ分散術で詳しく書いたので、気になる人はそちらも読んでみてほしい。

僕の場合

全損したあと、僕がたどり着いた答えはシンプルだった。つみたてNISAでS&P500を淡々と積む、これに尽きる。大学院1年のときに月1万円から始めて、失敗して回り道した末に「積立元本こそ正義」という結論に落ち着いた。副収入というと配当や売却益をイメージしがちだけど、僕にとって投資は『働き続けることへの恐怖からの逃げ道』を作る手段。短期の副収入を追うより、時間をかけて土台を作るほうが、僕の性格には合っていた。

『月1万円をコツコツ』が、地味だけど強い理由

では実際、ほったらかしの積立でどのくらい育つのか。僕が始めた「月1万円」を例に、金融庁のつみたてシミュレーターを参考に試算してみた。

毎月1万円を年利5%で20年間積み立てた場合の資産推移(元本240万円→約411万円/出典:金融庁つみたてシミュレーターを参考に試算。年利5%は過去平均を参考にした前提で将来を保証するものではない)
毎月1万円を年利5%で20年間積み立てた場合の資産推移(元本240万円→約411万円/出典:金融庁つみたてシミュレーターを参考に試算。年利5%は過去平均を参考にした前提で将来を保証するものではない)

毎月1万円を年利5%で20年間積み立てると、元本240万円に対して資産はおよそ411万円になる計算だ。派手さはゼロ。でも会社に一切バレようがない、勤務時間も1秒も奪わない形で、これだけの土台ができる。僕のNISA700万円も、月1万円から始めて、収入が増えるにつれて入金額を上げてきた延長線上にある。

ただし、ここは正直に書いておく。年利5%はあくまで過去の平均を参考にした前提で、未来を約束するものじゃない。下振れするシナリオもある。相場が長く低迷すれば、20年後の残高が元本割れに近づく時期だってあり得る。そのときに大事なのは、狼狽して売らないこと、そして生活防衛資金(当面の生活費として現金を別に置いておくこと)を確保したうえで積み立てること。僕が現金を200万円ほど手元に残しているのも、下振れしても積立を止めずに済むための保険だ。ほったらかせる仕組みは、暴落の局面でこそ効いてくる。

明日から使える:投資が『本業に支障なし』かを自己チェックする基準

「投資は副業じゃない」と分かっても、では自分のやり方は本当に大丈夫なのか。ここは感覚じゃなく、基準で確認したほうがいい。僕が使っている自己チェックを表にしてみた。左が安全側(副業とみなされにくい)、右が危険側(本業に支障が出やすい)だ。

チェック項目 安全側◎ 危険側△
取引の頻度 月1回の自動積立 毎日・勤務中に売買
勤務時間中の行動 アプリを開かない 株価を頻繁にチェック
使う口座 NISA・特定口座(源泉徴収あり) 源泉徴収なしで放置
自社・取引先の株 買わない 未公開情報で売買
SNS発信 会社が特定できない 勤務先バレの投稿

元記事にもあったが、会社に投資を知られる主な原因は住民税の通知だ。心配な人は確定申告のときに住民税の納付方法を「普通徴収」にする手もある。ただ、僕自身はそこまで神経質にならなくていいと思っている。NISAや特定口座(源泉徴収あり)を使えばそもそも確定申告は原則不要だし、僕は堂々と資産運用しているだけで後ろめたいことは何もない。隠すことにエネルギーを使うより、上の表の「危険側」に足を踏み入れないことのほうがずっと大事だ。

副収入を投資に求める前に、まず本業と入金力の土台を固める考え方は副業で消耗する前に。お金と仕事のバランス術にもまとめている。合わせて読むと、投資と副業の距離感が掴みやすいはずだ。

今日からできること

  • 証券口座はNISA+特定口座(源泉徴収あり)で開設し、確定申告の手間ごと消す(設定は15分ほど)
  • 積立設定を「毎月1回・自動買付」にして、勤務時間中はアプリを開かない習慣にする
  • 投資の話題はSNSで会社が特定できる形で発信しない。1投稿の油断がバレの入り口になる

結局のところ、投資が副業にあたるかどうかで悩む時間より、「本業に支障を出さない」「変な話に近寄らない」——この2つを守るほうが100倍大事だ。この2つさえ守れれば、投資は誰にも迷惑をかけず、静かに続けられる。

筆者のひとこと

10万円を溶かした頃の僕は、副収入という言葉に一発逆転の匂いを求めていた。でも本当に効いたのは、逆転じゃなくて「勤務中に一度もアプリを開かない、月1回だけの積立」という退屈な仕組みだった。副業禁止の会社にいても、資産運用まで諦める必要はない。焦らず、少額から、ほったらかせるものから。僕はそうやって少しだけ先を歩いている。

この記事を書いた人

しごととお金のラボ 管理人
28歳の組み込みエンジニア。仕送りゼロ・食費月1万円の学生時代からつみたてNISAを始め、資産1,100万円まで積み上げてきました。仮想通貨で10万円全損した失敗も隠さず書いています。派手な儲け話ではなく、「働き続ける不安から逃げるために始めた投資」のリアルを発信中です。
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