「夫婦になったら財布は一つにするもの」——なんとなくそう思っている人、多いんじゃないだろうか。僕もぼんやりとそのイメージを持っていた時期がある。でも今の僕は完全に「別財布派」で、旅行や写真撮影みたいな一家のイベント用にだけ共同口座を作って、そこにお互いが積み立てるやり方に落ち着いている。
先日、伊予銀行の「夫婦のお金管理」に関する記事を読んで、めちゃくちゃ自分ごととして刺さった。というのも、そこに書かれていた「家計の見える化」「負担のバランス」「将来に向けた資金準備」という3つの目的が、まさに僕が別財布を選んだ理由とピタリと重なっていたからだ。今日は、その記事をきっかけに、僕がなぜ「別財布+共同口座」という形にたどり着いたのか、そしてどうやって「共同口座にいくら入れるか」を数字で決めているのかを、正直に書いてみたい。夫婦じゃなくても、これからパートナーとお金の話をする人には役立つ話だと思う。
引用記事の要点:管理方法は「完全共同」「生活費のみ共同」「別財布」の3つ
まず元記事の要点を3行でまとめるとこうだ。①夫婦でお金を管理する目的は「家計の見える化」「負担のバランス調整」「将来資金の準備」の3つ。②管理方法は大きく「完全共同口座」「生活費のみ共同」「別財布」の3パターンに分かれる。③どの方法でも大事なのは、どちらか一人に任せきりにせず定期的に一緒に確認すること。
個人的にいちばん納得したのが、「目標が決まっていないとお金は貯まらない」という指摘だ。家計の流れが見えていないと無駄遣いに気づけないし、将来の目標がないと「なんとなく」でお金が消えていく。これは本当にその通りで、記事が「共同か別財布か」をどっちが正解と決めつけず、わりとフラットに並べていたのも好感が持てた。世間の「財布は一つにすべき」という空気とは少し距離を置いた書き方だったのが、僕には意外で、そして正しいと感じた。
僕が「別財布+共同口座」を選んだ理由
結論から言うと、僕は別財布のほうが絶対にいいと思っている。理由は感情論じゃなくて数字で説明できる。別財布だと、お互いが「自分の資産を自分で育てられる」からだ。これが長期で見ると、とんでもなくデカい差になる。
投資でいちばんの武器は時間だ。同じ月2万円を積み立てても、10年放置と20年放置ではまったく到達額が違う。だとしたら、夫婦それぞれがそれぞれのタイミングで、それぞれの入金力を別々に効かせられる別財布のほうが、二人分の「時間」をフルに使える。財布を一つにまとめると、どうしても管理する片方に判断が寄って、もう片方の入金力が眠ったままになりがちだ。
実際、僕は妻にもNISAを勧めて、彼女が社会人になったタイミングで口座開設を手伝った。二人がそれぞれ自分の口座で積み立てる。この形にしてから、お金の話がケンカの種じゃなく「作戦会議」になった。相手の資産を管理するんじゃなく、お互いのゴールを応援する関係になれた感じがある。
ここで一つ、二人分の入金力がどれくらいの差になるか、ざっくり試算してみる。夫婦それぞれが月2万円ずつ、合計月4万円を年利5%で20年間積み立てたと仮定した概算がこれだ(※税金・手数料は考慮しない概算で、将来の利益を保証するものではない)。

元本は合計960万円(4万円×240ヶ月)、到達額はおよそ1,644万円、運用益はおよそ684万円という計算になる。もしこれを「片方だけが積み立てる」状態にして月2万円しか動かしていなかったら、到達額は半分の約822万円だ。別財布で二人分のエンジンを回すか、片方だけにするかで、20年後に800万円以上の差がつく可能性があるということ。これが「二人分の入金力を別々に効かせる」の正体だ。
僕の場合
共同口座に入れる金額も「感情のどんぶり勘定」にせず、数字で決めている。この前S2000を頭金200万円+固定金利1.95%のローンで買ったときも、積み立てている投資信託のリターンとローン金利を並べて買い方を決めた。それと同じで、共同口座への積立額は「年間のイベント費が何円必要か」から逆算する。うちは旅行と写真関連で年24万円くらいと見積もって、月2万円ずつをお互いが共同口座に入れている。残りは各自のNISAへ。この『共同はイベント費だけ、資産形成は各自』という線引きが、うちではいちばんケンカにならない形だった。
ちなみに、車を買うときに妻を説得したときも、①ローン返済が月のキャッシュフローに与える影響、②積立の利率と比較して手元に残る額、③車の希少性、④子どもの頃からの夢だったという想い——この4点を並べて話した。数字で納得してもらってから、最後は感情で走る。お金の話は、感情だけでも数字だけでもうまくいかない。両方を分けて、順番に出すのがコツだと思っている。
明日からできる「別財布の設計」3ステップ
じゃあ、これから夫婦のお金管理を整えたい人は何から始めればいいか。僕がやってきたことを、そのまま3ステップに落とすとこうなる。
ステップ1:家計を「生活費・貯蓄・投資」の3つに分ける。元記事も言っていたが、まず何にお金が流れているかを見える化する。ここで役立つのが支出をカードや家計簿アプリに集約することだ。僕は生活費の把握をラクにするためにこのあたりを工夫してきたので、クレカで家計見える化|NISA入金力を上げる節約術も合わせて読んでもらえるとイメージしやすいと思う。
ステップ2:共同口座の金額を「逆算」で決める。ここが今日いちばん伝えたいところ。共同口座は「なんとなく多めに」じゃなく、年間のイベント費から逆算する。たとえば旅行・帰省・記念日で年30万円かかると見積もったなら、30万円÷12ヶ月=月2.5万円。これを夫婦で折半するなら一人あたり月1.25万円。数字で決めておけば「なんでこんなに引かれてるの?」がなくなる。
ステップ3:残りは各自のNISAで育てる。共同口座に必要額を入れたら、残りの余力は各自の口座で積み立てる。片方に寄せず、二人分の入金力を別々に走らせるのが狙いだ。金額はいきなり大きくしなくていい。まずは各自が無理なく続けられる額で始めて、収入が上がったら増やせばいい。
今日からできること
- 年間のイベント費をざっくり書き出す(旅行・帰省・記念日など)。例:年30万円÷12ヶ月=月2.5万円が共同口座の目安
- その月額を夫婦で折半して、共同口座への自動振替を1件設定する(例:一人あたり月1.25万円)
- 共同に入れた残りの余力で、各自のNISA積立を月1万円からでも設定する(二人分の入金力を別々に走らせる)
まとめ
夫婦のお金管理に唯一の正解はない。でも僕の行動指針はシンプルだ。①共同口座はイベント費だけに絞り、金額は年間費用からの逆算で決める。②資産形成は各自のNISAで、二人分の入金力を別々に走らせる。③お金の話は「数字で説明→最後に感情」の順番で進める。財布を分けることは、相手を信用していないことじゃない。お互いが自分の足で資産を育てられるようにする、いちばん前向きな仕組みだと僕は思っている。
筆者のひとこと
正直に言うと、貧乏学生だった頃の僕がこの記事を読んだら「夫婦とか口座とか、その前に金がねえよ」と冷めた目で見ていたと思う(笑)。当時は見える化以前に、見えるお金そのものがなかった。でも今になって思うのは、お金は精神論じゃなく仕組みで管理できるってこと。それを早く知れていたら、もっと消耗せずに済んだ。だからこそ、この地味で正しい話が、昔の僕みたいな誰かに届いてくれたら嬉しい。
※本記事は個人の見解であり、特定商品の推奨ではありません。投資は自己責任でお願いします。
この記事を書いた人
しごととお金のラボ 管理人
28歳の組み込みエンジニア。仕送りゼロ・食費月1万円の学生時代からつみたてNISAを始め、資産1,100万円まで積み上げてきました。仮想通貨で10万円全損した失敗も隠さず書いています。派手な儲け話ではなく、「働き続ける不安から逃げるために始めた投資」のリアルを発信中です。
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