為替の円高ドル安にNISA積立は影響する?僕の本音

資産形成・インデックス投資

※この記事は最初の公開後、最新の情報と僕自身の経験をもとに全面的に書き直しています(最終更新:2026年6月19日)。投稿日と本文の時点にずれがある場合がありますが、内容は更新時点のものです。

仕事の昼休みにスマホを開いたら、「日銀が介入、1ドル145円台へ」みたいなニュースが流れていた。隣の席の先輩が「やばいな、株下がるぞ」とつぶやいて、僕は内心「で、僕の積立どうなるんだろう」と少し不安になった。たぶん同じ気持ちになった20代の会社員、けっこう多いと思う。

僕は28歳の組み込みエンジニアで、いまの個人資産は1,100万円。内訳はNISAが700万、米国個別株が200万、現金が200万。FIRE(働き続けなくても暮らせる状態)を目指して、毎月コツコツ積み立てているただの会社員だ。今日は「円高・ドル安・株安のトリプルパンチ」というニュースを題材に、僕みたいなインデックス積立勢が為替とどう付き合っているのかを、正直に書いてみる。

結論:為替ニュースで積立は止めない。理由は「時間の長さ」

先に結論。僕はこの手の為替ニュースで、自分の積立設定を1円も動かしていない。なぜなら、円高・ドル安は「今この瞬間の値段」の話であって、20年後まで持つつもりの積立とは時間軸がまったく違うからだ。

元記事(ネタ元はZUU onlineの為替コラム)では、2025年夏に日銀の円買い介入と利上げで「1ドル155円→145円の円高」「日経平均の下落」「それでもインフレは2.8%→3.5%」というトリプルパンチが起きた、という話だった。たしかに短期トレーダーには大事件だと思う。でも、これを読んで「ドルを売ってユーロや金に逃げよう」と動くのは、僕の戦い方とは別ゲームだ。

むしろ僕が言いたいのはこっち。為替の上下を当てにいくより、為替が動いても続けられる仕組みのほうが、20代会社員にとっては100倍大事。ここを軸に話を進める。

そもそも円高・ドル安で、僕のS&P500はどうなるのか

このセクションの要点:為替は「短期の追い風・向かい風」でしかなく、長期の積立では平均化されていく。

円高は「ドル資産が一時的に安く見える」だけ

僕のNISAの主軸はS&P500。これは中身が米国企業の集まりなので、ドルで価値が決まる。ここに円高(1ドル155円→145円)が来ると、円に直したときの評価額が一時的に目減りする。これだけ聞くと損した気分になる。

でも逆の見方をすると、円高のときに積み立てるということは、同じ1万円でより多くのドル資産を仕込めているということでもある。スーパーで例えると、いつも155円のリンゴが今日は145円。買う側からすればセールだ。20年買い続ける予定の僕にとって、途中の数年が円高だろうが円安だろうが、トータルでは「高いとき安いとき両方で買う」に落ち着く。これが積立(ドルコスト平均法)の地味だけど効く部分だ。

だから僕は為替予想を「やめた」

正直に言うと、僕も昔は為替を読もうとしていた時期がある。でも、プロの機関投資家が全力で読んでも外す世界に、本業のあるエンジニアが片手間で勝てるわけがない。当てにいくのをやめた瞬間、ニュースに振り回されるストレスがごっそり消えた。INTP気質で、人間関係や雑音に消耗しやすい僕には、これがいちばん効いた。

「逃避マネーで金やビットコイン」に飛びつく前に、僕の失敗を聞いてほしい

このセクションの要点:不安なときほど“逃げ先っぽい資産”に飛びつきたくなる。でもそこが落とし穴。

元記事には「米ドルから逃げた資金がユーロ・スイスフラン・金・ビットコインに流れている」とあった。こういうのを読むと、「じゃあ自分も金やビットコインに移そうかな」と思う人がいるはず。昔の僕がまさにそれだった。

コロナ禍、給付金の10万円を握りしめて株を始めたころ、僕はお金に余裕がなくて精神的にも不安定だった。その状態で「次に来る」みたいな仮想通貨の話に飛びついて、仮想通貨のIPO(新しいコインの先行販売みたいなやつ)に10万円を入れて、全額溶かした。理由は単純で、「みんなが上がると言っているから」しか根拠がなかったから。

このとき骨身にしみたのが、お金に困っているときほど、人は変な話に飛びつくという事実だ。為替が荒れて不安なときに「逃避先の金・ビットコイン」みたいな言葉を見ると、判断が雑になる。その雑さこそが、本当の敵だ。

誤解のないように言うと、僕は金もビットコインも「絶対ダメ」とは思っていない。インフレや有事に強いとされる“デジタルの金”みたいな性格はある。ただ、それは土台(インデックスと現金)がしっかりした人が、おまけ程度に持つもの。土台もないのに不安からまるごと乗り換えるのは、ただのギャンブルだ。このあたりの分散の考え方は金とビットコインの明暗|僕の暗号資産10万円全損から学ぶ分散術に当時の感情まで含めて書いたので、不安で手が動きそうな人は先に読んでほしい。

具体策:為替に動じない積立を作る4ステップと数字

このセクションの要点:明日から手を動かせる、誰でもできる仕組み化の手順。

① 為替を当てにいかない「自動の仕組み」を4ステップで作る

  • 口座開設:ネット証券(手数料の安いところ)でNISA口座を申し込む。最短で数日〜1週間ほど。
  • 積立NISAの設定:S&P500か全世界株式のインデックス投信を1本選ぶ。為替を読む必要は一切ない。
  • 金額目安:手取りの10〜20%から。手取り22万円なら月2.2万〜4.4万円。きつければ月1万円でいい、続くことが正義。
  • 自動引落:毎月の買付日を「給料日の翌日」に設定する。意志の力に頼らず、口座から勝手に引き落とす状態にする。

ポイントは、円高だろうが円安だろうが、設定をいじらないこと。ニュースを見て手動売買したくなる衝動を、最初から「自動」で封じておく。これが為替対策の本命だ。

② リスク確認:「生活防衛資金」を先に積む

僕が現金200万円を残しているのは、相場が荒れても積立を止めずに済むためのバッファだ。目安は生活費の6カ月分。手取り22万円なら約130万円。これがあると、為替や株が荒れても「最悪これがある」と思えて、淡々と積み立てられる。

③ 複利のシミュレーション:途中の為替より「続けた年数」が効く

毎月3万円を年利5%で積み立てた場合のざっくり試算がこれ。

  • 10年:元本360万円 → 約466万円
  • 20年:元本720万円 → 約1,233万円
  • 30年:元本1,080万円 → 約2,497万円

※利回り5%・期間・税金や手数料を考えない前提はあくまで一例で、将来を保証するものではありません。それでも伝えたいのは、20年・30年というスパンで効いてくるのは「途中の円高ドル安」ではなく「やめずに続けた年数」だということ。為替ニュースに反応して数年止めるほうが、よっぽど影響が大きい。

「そもそも何から勉強すればいいの」という人は、僕が貧乏学生から始めた順番をお金の勉強は何から?元貧乏学生が選ぶ最初の3ステップにまとめてあるので、ここをスタート地点にしてもらえると遠回りしない。

なぜ「入金力」が為替より大事なのか、背景の考察

このセクションの要点:為替で1〜2%上下する話より、毎月の積立額(入金力)を増やすほうが効く。

円高で評価額が数%動いた、と一喜一憂する人は多い。でも冷静に考えると、毎月の積立額を1万円増やせるかどうかのほうが、長期では桁違いに効く。月3万円を月4万円にできれば、20年で投資した元本が240万円増える。これは為替の数%とは比べ物にならない差だ。

なぜこうなるか。為替は「すでに持っている資産の評価」をブラさせるだけだが、入金力は「資産そのものの量」を増やすからだ。器の中身を測り直しているのが為替、器を大きくしているのが入金力。20代のうちは、まだ資産の絶対額が小さいぶん、為替で測り直すより器を大きくするほうが圧倒的にリターンが大きい。だから僕は、為替ニュースを追う時間があるなら、英会話レッスン(僕は毎日続けている)やスキルで本業の収入を上げるほうに頭を使う。地味だけど、これが僕にとっての最強の“為替対策”だ。

まとめ:為替は天気、僕らは服装を変えるだけ

為替って、僕の中では天気予報に近い。明日が雨でも晴れでも、20年通う会社をやめるわけじゃない。傘を持つか半袖にするか、その程度の調整でいい。円高ドル安のトリプルパンチが来ても、僕がやることは変わらない——積立を止めず、現金のバッファを保ち、不安なときほど変な話に飛びつかない。それだけだ。

働き続けることに不安があって投資を始めた僕にとって、いちばん怖いのは相場の下落そのものより、「不安で判断を誤って、続けられなくなること」だった。為替ニュースは、その判断ミスを誘ってくる雑音だと思って、僕は今日も設定をいじらずに昼休みを終えた。

筆者のひとこと

10万円を仮想通貨で溶かした当時の僕に一番伝えたいのは、「為替も価格も読まなくていい、続けられる仕組みだけ作れ」ということ。逃げ道として始めた投資でも、淡々と続けるだけで意外と人は救われる。同じ道を少し先に歩いている者として、あなたの積立が為替ニュースで止まりませんように。

※税制や各種制度は改正される可能性があるため、必ず最新の公式情報をご確認ください。また投資は元本割れの可能性があり、本記事は個人の見解であって、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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