お金の勉強って、たいてい「何を学ぶか」の話になる。NISAの仕組み、複利、税金、インデックスと個別株の違い。もちろん全部大事だ。でも僕が10万円を溶かしてから思うのは、順番が逆だったということ。一番先に勉強すべきだったのは、金融商品じゃなくて「自分」だった。
知識があっても、僕は変な話に飛びついた
あれは仮想通貨のIPOみたいな話だった。当時の僕は、つみたてNISAをすでに始めていて、複利のことも分散のことも、頭では分かっていたつもりだった。それなのに10万円を一瞬で全部失った。
後で振り返って怖かったのは、知識が足りなかったから負けたわけじゃない、ということ。むしろ「増える理屈」を並べられて、自分の知識でそれっぽく納得してしまった。負けた原因は知らなかったことじゃなくて、僕がお金に困って焦っていたことだった。
学生時代、食費が月1万円で、徒歩圏の時給の安いコンビニでしか働けなかった頃の「早く抜け出したい」という気持ちが、まだ心のどこかに残っていた。人はお金に困っているとき、判断そのものが変わる。冷静なときの自分と、焦っているときの自分は、別人だと思ったほうがいい。
大切なのは「自分が壊れる瞬間」を先に知っておくこと
だから僕にとって、お金の勉強で一番大切なのは「自分がどういうときに判断を誤るか」を知ることだ。商品知識は本やサイトで後からいくらでも足せる。でも「自分の弱点」は、誰も教科書に書いてくれない。自分で観察するしかない。
僕の場合、危ないスイッチはハッキリしていた。①口座の残高が少なくて不安なとき、②「今だけ」「限定」という言葉を見たとき、③普段より疲れて思考が浅くなっているとき。この3つが重なると、僕はほぼ確実に変な話に手を伸ばす。だから今は、この状態のときはその日のうちに何も決めないとルールにしている。
面白いのは、この「自分を知る」という土台ができると、知識の吸収スピードも上がることだ。焦って一発逆転を探さなくなるから、地味で退屈な正しい情報がちゃんと頭に入ってくる。お金の勉強を何から始めるか迷っている人は、お金の勉強は何から?元貧乏学生が選ぶ最初の3ステップで書いた「土台→制度→投資」の順番も参考にしてほしい。順番を守るだけで、変な話に飛びつく確率はかなり下がる。
ちなみに、僕が全損やFXの失敗から具体的にどう「やられない設計」を組んだかは、投資で失敗しない3原則にまとめている。
今日からできること
知識を増やす前に、まず自分の「危ないパターン」を一度メモに書き出してみてほしい。10分あれば十分だ。
今日からできること
- 過去に「お金でやらかした・焦った」瞬間を3つ思い出し、スマホのメモに10分で書き出す
- その3つに共通する条件(残高・言葉・体調など)を1つだけ特定する
- その条件が揃った日は「24時間はお金の判断をしない」と1行ルールにして、メモに固定する
お金の勉強のゴールは、詳しくなることじゃない。焦った自分に足をすくわれないことだ。商品を覚えるより先に、自分という一番身近な投資家を観察する。僕が10万円と引き換えに学んだのは、結局それだけだった。
※投資は自己責任です。元本割れのリスクがあります。
この記事を書いた人
しごととお金のラボ 管理人
28歳の組み込みエンジニア。仕送りゼロ・食費月1万円の学生時代からつみたてNISAを始め、資産1,100万円まで積み上げてきました。仮想通貨で10万円全損した失敗も隠さず書いています。派手な儲け話ではなく、「働き続ける不安から逃げるために始めた投資」のリアルを発信中です。
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