「スタグフレーション」っていう言葉、最近またニュースでよく見ますよね。景気は伸び悩むのに物価だけ上がっていく、あの嫌な状態のことです。僕も米国個別株を200万円分持っているので、こういう相場のニュースが流れるたびに「この200万、大丈夫かな」って正直ソワソワします。
で、たいていこういうときに出てくるのが「スタグフレーションでも儲かる銘柄はこれだ」みたいな記事。アマゾンが強い、エネルギー株が強い、ディフェンシブ株が…という話です。僕も昔はそういうのを必死に読んでいました。でも、今の僕の結論を先に言っておくと、「強い銘柄探し」より先にやることがある、です。今日はその話を、自分の失敗も含めて正直に書きます。
結論:不安な相場で僕が最優先するのは「銘柄選び」より「土台」
まず要点から。スタグフレーション警戒みたいな不透明な相場で、僕が一番大事にしているのは「次に上がる銘柄を当てること」ではありません。生活防衛資金と、毎月の入金を止めない仕組みです。地味ですよね。でもこれが、相場が荒れたときに一番効くと身をもって知っています。
理由はシンプルで、銘柄予想は外れるからです。プロのアナリストでも外す。28歳のメーカー勤務エンジニアの僕が当て続けられるわけがない。だったら「当てにいく勝負」を最小限にして、「外しても死なない設計」に時間を使うほうが、長期では合理的だと考えています。
なぜそう思うのか:FXで15万円溶かして学んだこと
要点:相場の動きを読んで勝とうとした結果、僕は15万円を失いました。
投資を始めて少し慣れてきた頃、僕はFXの自動売買に手を出しました。当時はちょうど相場が荒れていて、「変動が大きい今こそチャンスだ」と思い込んでいたんです。設定さえうまく組めば、こういう不安定な相場でこそ自動で利益を拾ってくれる——そう信じて、約15万円を投じました。
結果は損失。為替が一方向に走った瞬間、コツコツ積み上げた利益が一気に吹き飛びました。当時の僕の手取りを考えると、15万円は1か月以上の生活費に相当する金額です。学生時代に食費を月1万円まで切り詰めて暮らしていた身からすると、本当に痛かった。
このとき気づいたんです。「不安定な相場を読んで勝つ」というのは、僕にとってギャンブルとほぼ同じだったと。スタグフレーションに強い銘柄を当てにいくのも、根っこは似ています。「今の局面ならこれが強い」という予想は、当たれば気持ちいいけど、外れたときのダメージ設計がまったくない。僕に必要だったのは、当てる才能じゃなくて、外しても続けられる仕組みでした。
ちなみに、当てにいく失敗の話は高配当4%株は買い?インデックス民が考える出口戦略でも書いています。高配当という「分かりやすい正解っぽいもの」に飛びつく前に何をすべきか、という話なので、よかったらあわせて読んでみてください。
「強い銘柄」が本当に強いとは限らない理由を考える
要点:スタグフレーションに強いとされる銘柄も、もう値段に織り込まれていることが多い。
元ネタの記事では「アマゾンはオンラインとクラウドが強いから、こういう相場でも成長が見込める」と書かれていました。事実として間違ってはいないと思います。でも、ここで一歩立ち止まって考えたいことがあります。
それは、「みんなが強いと思っている情報は、もう株価に反映されている」ということ。株の値段って、未来の期待を先に織り込んで動きます。テスト前に「ここ出るぞ」とクラスの全員が知っている問題は、もうみんな対策済みで差がつかないのと同じです。「スタグフレーションに強い」とニュースに出る頃には、その安心感はとっくに値段に乗っている可能性が高い。
じゃあ何が残るかというと、結局「未来は誰にも分からない」という当たり前の事実です。だから僕は、特定の局面に賭けて一点突破するより、いろんな会社をまとめて少しずつ持つほうを選んでいます。これがよく言う「分散」ですが、難しく考える必要はなくて、近所のスーパーでいろんな種類の野菜を買っておく感覚です。一つの野菜が高騰しても、全体の食卓はそこまで崩れない。投資もそれと同じで、僕のNISA700万円はその「いろんな野菜の盛り合わせ」であるS&P500のインデックスが主軸になっています。
金やビットコインのような、株とは違う動きをする資産を少し混ぜる考え方については金とビットコインの明暗|僕の暗号資産10万円全損から学ぶ分散術にまとめました。「混ぜすぎず、でも一点張りにもしない」バランスの話です。
具体例:入金を止めない人と、止めた人の差をシミュレーション
要点:相場が不安なときこそ「積立を止めないこと」が効いてくる。
数字で見てみます。月3万円を年利5%で積み立て続けた場合、20年後はだいたい1,233万円になります(元本720万円+運用益)。一方、不安になって途中の5年間だけ積立を止めてしまうと、同じ20年でも到達額はおおよそ950万円前後まで落ちます。「怖いから一時停止」しただけで、結果に約280万円の差が出る計算です。
※税率・利回り・期間はあくまで一例で、実際の成績を保証するものではありません。相場次第で増減します。
ここで大事なのは、止めてしまう人の多くは「スタグフレーションが怖いから」「相場が読めないから」止めるという点です。つまり、銘柄予想に振り回されること自体が、積立を止める原因になっている。だから僕は「強い銘柄探し」に消耗するより、「何があっても淡々と入金し続ける鈍感さ」のほうを資産だと思っています。
明日からできること:当てにいかない3つの準備
不安な相場で僕がおすすめしたい、明日からの具体アクションを3つ挙げます。
1. 生活防衛資金を「月の生活費×6か月分」確保する
僕は現金を200万円持っていますが、これは「いつでも使える安心の弾薬」です。たとえば月の生活費が20万円なら、最低120万円は投資と別枠で現金確保。これがあるだけで、相場が荒れても狼狽売りせずに済みます。先に守りを固めるイメージです。
2. 「自動で積み立てる仕組み」を4ステップで作る
- ①口座開設:ネット証券(手数料の安いところ)でNISA口座を申し込む。
- ②つみたて投資枠を設定:S&P500か全世界株式の低コストなインデックスファンドを選ぶ。
- ③金額を決める:無理のない額で。月1〜3万円から、ボーナス時に増額でもOK。
- ④銀行から自動引き落としに設定:給料日の翌日あたりに自動引落にして、自分の意志が介在しないようにする。
ポイントは④です。手動だと、相場が怖い月に「今月はやめとこ」が発動します。最初から自分の判断を排除しておくのがコツです。
3. 投資の前に「知識の土台」を1冊で固める
個別銘柄の本を読む前に、まずお金全体の地図を持つことをおすすめします。何から学ぶかについてはお金の勉強は何から?元貧乏学生が選ぶ最初の3ステップに、貧乏学生だった僕が実際にやった順番を書いています。FXで15万円溶かす前にこれを読んでいたら、と本気で思う内容です。
まとめ:不安相場の主役は「銘柄」じゃなく「あなたの継続力」
スタグフレーションでも儲かる銘柄を探すこと自体は、悪いことじゃありません。ただ、その前に土台がないと、当たっても続かないし、外れたら退場します。僕はFXで15万円を失って、ようやくそれが腹落ちしました。
不安な相場で本当に効くのは、派手な銘柄当てではなく、生活防衛資金という盾と、止まらない自動積立という地味な習慣です。相場のニュースに心がザワついたら、銘柄を探す前に、まず自分の土台が固まっているかを確認してみてください。そっちのほうが、たぶん何倍も効きます。
筆者のひとこと
僕自身、いまだに荒れた相場のニュースを見るとソワソワします。でも、ソワソワしながらも積立は止めない。その鈍感さこそが、社会人を長く走り続ける自信のない僕にとっての、一番の武器なんだと思っています。
※本記事は個人の経験と考えに基づく情報共有であり、特定の銘柄や投資手法を推奨するものではありません。制度は改正されうるため、必ず最新の公式情報をご確認ください。投資は元本割れの可能性があり、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

