はじめに:積立日、気にしてますか?
新NISAが始まり、多くの人が「eMAXIS Slim オールカントリー」や「S&P500」に積立投資を始めましたよね。どちらも好調な運用が続いていますが、「積立日によって成績は変わるのか?」という点は意外と見過ごされがちです。
実は、20年間のデータを検証すると、積立日によって最終的な資産額に74万円もの差が出るケースもあるんです。
結論:ベストな積立日は「25日」または「9日(SBI証券のクレカ積立)」
長期で見たときに、もっとも有利な積立日は「25日」。また、SBI証券のクレカ積立なら「9日」が最適という結果になりました。積立日次第で、将来的なリターンが大きく変わる可能性があるんです。
なぜ?積立日で差が出る理由
2024年には「日本版ブラックマンデー」、2025年には「トランプショック」と呼ばれる株価暴落が発生しました。こういったタイミングでの買い付けを避けられるかどうかで、パフォーマンスに差が出るわけです。
実際、次のファンドで比較しました:
- S&P500:iシェアーズ米国株式インデックス
- TOPIX:DC日本株式インデックスファンドL
- MSCIコクサイ:野村外国株式インデックス(確定拠出年金)
検証1:積立日で20年後に最大74万円の差!
- S&P500:資産額が最も多かったのは「20日」、最も少なかったのは「第1営業日」
- TOPIX:ベストは「月末」、ワーストは「第1営業日」
- MSCIコクサイ:ベストは「20日」、ワーストは「第1営業日」
- MSCIコクサイでは74万円の差に!
つまり、「なんとなく月初に設定してる人」はもったいないかも!
検証2:「25日」がもっとも安定して強かった
期間をずらして合計40回分を比較したところ、以下のような傾向が:
- 資産額最大回数:第1営業日・月末が最多だがバラつき大
- 資産額最小回数:第1営業日が最多
- 25日は、安定して高リターンが出る傾向
「大きく儲かる日」より「大きく損しにくい日」が投資では重要ですね。
クレカ積立をしている人へ:選べるなら「9日」を!
証券会社によって積立日が選べるかどうかが異なります。
クレカ積立の場合(積立日選べないことが多い)
- 楽天証券:積立設定日によって自動で決定
- マネックス証券:dカードは「第1営業日」、マネックスカードは「20日の3営業日前」
- PayPay証券:毎月28日
唯一SBI証券だけが「3日〜9日」から選べます。おすすめは「9日」です!
口座引き落としなら「25日」も選べる!
クレカ積立よりポイントは減るかもしれませんが、積立日の自由度は上がります。
- SBI証券:1日〜30日&月末から選べる
- 楽天証券・マネックス・auカブコム・PayPay:1日〜31日対応
「積立日25日+成長型ファンド」の組み合わせで、数十万円の差がつく可能性も。
投資は「なんとなく」じゃなく「ファクト」で判断を!
「月初がキリがいいから…」「みんなそうしてるから…」という直感や感情よりも、データに基づいた判断が重要。
行動経済学では「パワーオブビコーズ(それっぽい理由を言われると納得してしまう)」という罠もあります。
「25日がなぜいいのか?」それは、過去のデータがそう示しているからです。
まとめ:積立日は“25日”で固定しよう!
- クレカ積立を使うなら「SBI証券 × 9日」
- 積立自由度を優先するなら「口座引き落とし × 25日」
- データに基づいた積立日選びは、数十万円の差を生み出すかも