はじめに:割安で高配当な株を探しているあなたへ
「せっかく投資するなら、配当金ももらいたいし、できれば割安な株を買いたい…」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
配当金は、持ち続けるだけで定期的に収入を得られる「投資のご褒美」。
そのうえ、株価が割安であれば、将来的な値上がりも狙える“二重の利益”を得られる可能性があります。
この記事では、**配当利回り5%以上を誇る“割安株”**の中から、私自身も投資している実例を交えつつ、「なぜその株が割安なのか?」という根拠を明確に解説していきます。
特に、私が2025年6月に購入した「野村不動産ホールディングス(HD)」を取り上げ、実際にどんな指標で判断したのか、その考え方も含めてシェアします。
なぜ“割安株”が狙い目なのか?
株価が「割安」だと言われると、なんとなく「お得そう」と思う方も多いでしょう。
しかし、投資の世界で割安株とは、単に価格が低い銘柄を指すのではありません。
株価が割安というのは、企業の利益や資産に対して、株価が低く評価されている状態を意味します。
つまり、企業価値に対して“過小評価”されているということ。
本来の実力より安く買える「お宝銘柄」の可能性が高いのです。
割安株を見極める3つの指標
割安かどうかを判断する際、よく使われるのが以下の指標です。
PER(株価収益率)
企業の利益に対して、株価がどれほど高いか(=割高か)を見る指標。
- 計算式:株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)
- 一般的に15倍以下なら割安とされます。
たとえばPER10倍なら「10年分の利益で今の株価を回収できる」計算になります。
PBR(株価純資産倍率)
企業の純資産(会社の持ち物)に対して株価がどの程度かを示します。
- 計算式:株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)
- 1倍以下だと、「資産価値より安く買える」と判断されます。
倒産した場合の解散価値を下回っているとされ、投資家にとっては“買い場”のサインになります。
配当利回り
株価に対してどれだけの配当金が出るかを示す数値。
- 計算式:年間配当金 ÷ 株価 × 100
- 4〜5%以上あれば「高配当株」として人気です。
割安株の見極め方について詳しく知りたい方へ
指標の詳しい見方や投資初心者でもできる「割安株の探し方」については、以下の記事でわかりやすく解説しています。
楽天証券が注目する「割安株」6選から見える特徴とは?
楽天証券が2024年に発表した注目の割安株特集(参考記事)では、以下の6社が紹介されていました:
銘柄 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|
丸紅 | 7.1倍 | 0.9倍 | 4.5% |
三井物産 | 8.3倍 | 1.1倍 | 3.9% |
大和ハウス | 10.7倍 | 1.0倍 | 3.6% |
オリックス | 8.0倍 | 0.9倍 | 4.1% |
JT | 12.7倍 | 1.8倍 | 5.8% |
野村不動産HD | 9.3倍 | 1.1倍 | 5.1% |
この中で、PERが10倍以下・PBRが1倍前後・配当利回りが4%を超える企業は、いずれも「理論的に割安」と判断されます。
たとえば丸紅は資源価格や円安の恩恵を受けながらも、PBR0.9倍と資産価値以下。
またオリックスは業績安定性に加え、金融・不動産にまたがる収益基盤を持ちつつもPBR0.9倍。
いずれも市場から「やや過小評価されている」状態と見られます。
私が選んだ野村不動産HDもこの一覧に含まれており、数値的には他の注目銘柄と比べても割安かつ高配当であることが確認できます。
私が実際に買った「野村不動産HD」について
2025年6月、私は「野村不動産ホールディングス(HD)」を200株購入しました。
当時の購入価格は約844円。以下はそのときの主な指標です。
指標 | 内容 |
---|---|
株価 | 約844円(2025年6月購入時) |
配当利回り | 約5.2% |
PER | 約9倍 |
PBR | 約1.1倍 |
事業内容 | 不動産開発・販売・管理など |
✅ なぜこの銘柄を選んだのか?
私が割安と判断したポイントは以下の通りです:
- 安定した業績推移:営業利益は直近5年で右肩上がり。2024年の市況不安でも黒字を維持。
- 好財務:自己資本比率は40%以上、借入依存度も比較的低め。
- 減配リスクが低い:配当性向が40〜50%と保守的で、業績に応じた安定配当。
- 割安な指標:PER9倍、PBR1.1倍は不動産業界でも割安水準。
さらに、「不動産再評価が進む中で、今後の株価回復が期待できる」と考えたのも理由のひとつです。
※配当利回りは株価や企業の方針により変動します。購入時点では約5.2%でしたが、将来の増減がある点にはご注意ください。
割安株として注目したい他の銘柄(例)
私が今後注目しているのは、以下の2社です。
丸紅(8002)
- 配当利回り:約4.9%
- PER:約7倍、PBR:0.9倍
- エネルギーや資源価格上昇による恩恵+円安効果
✅ 私自身も2024年6月から丸紅を保有しており、定期的な配当を受け取りつつ、中長期での値上がりも期待しています。エネルギー関連の強さやPBRの低さに魅力を感じ、将来的にさらに買い増す可能性も検討中です。
三菱HCキャピタル(8593)
- 配当利回り:5%以上
- PER:8倍前後
- インフラ・航空機リースなど多角化された安定収益源
→ 長期保有に適した“配当安定株”
割安株投資の注意点
どれだけ割安な株でも、以下のリスクには注意が必要です。
減配リスク
- 高配当でも、業績悪化によって配当金が減ることがあります。
- 特に不動産・エネルギー・製造業は景気に左右されやすいため、配当性向を必ず確認しましょう。
株価が思ったように上がらない
- 割安だからといって、すぐに株価が上昇するとは限りません。
- 1〜3年スパンでじっくり構える投資姿勢が重要です。
まとめ:割安株は“数字の裏”を読むことで見つかる
割安株に投資する魅力は、「まだ多くの人に気づいていない企業の価値」を先取りできる点です。
数字上の指標だけでなく、その企業の事業内容、財務、成長戦略まで確認することで、真に価値ある銘柄を見極めることができます。
私自身も野村不動産HDを購入するにあたり、PERやPBRだけでなく、「将来的に見直される余地があるか?」という視点で判断しました。
配当利回りに目が行きがちですが、指標の裏にある企業の実力と戦略を読み解くことが、“お宝株”を掘り当てる第一歩です。
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