「投資に回せるお金が、月1万円くらいしかない」。そう思っている人にこそ、今日の話を読んでほしいと思っています。僕がつみたてNISAを始めたのは大学院1年のとき、毎月たった1万円からでした。当時の僕は食費が月1万円という生活をしていて、正直「投資なんて余裕のある人の話だろう」と思っていたクチです。
でも結論から言うと、月1万円は「少なすぎて意味がない金額」ではありませんでした。今回は、月1万円を20年積み立てたら実際どうなるのかを数字で見つつ、僕自身が貧乏学生から28歳で1,100万円までたどり着いた過程と絡めて、正直なところを書いていきます。
結論:月1万円でも「複利」が効けば20年で大きく変わる
まず先に答えを出しておきます。月1万円・年利5%で20年積み立てた場合、ざっくりこうなります。
- 元本合計:240万円(1万円×12ヶ月×20年)
- 運用益:約171万円
- 総資産:約411万円
自分が出したお金は240万円なのに、最終的には400万円を超える。差額の約170万円は「お金が自分の代わりに働いてくれた分」です。これが複利の正体です。※利回り5%・期間20年はあくまで一例で、実際の運用成績は上下します。元本割れする年も普通にあります。
ちなみに同じ条件で10年だと総資産は約155万円(元本120万円・運用益約35万円)。20年と10年で、運用益が約5倍も違います。後半の10年で爆発的に伸びるのが複利の特徴で、だから「金額より時間」が大事だと僕は思っています。
理由:複利は「利息が利息を生む雪だるま」だから時間が武器になる
複利という言葉が難しく感じるなら、雪だるまをイメージしてもらえれば十分です。最初は手のひらサイズの小さい雪玉でも、転がし続けると表面積が増えて、くっつく雪の量がどんどん増えていく。これと同じで、運用益にもまた利益がついて、後半になるほど増えるスピードが上がっていきます。
逆に言うと、雪玉が小さいうちは正直あまり変化を感じません。僕も最初の2〜3年は「月1万円積み立てて、数千円増えただけ」みたいな状態で、ぶっちゃけ地味でした。でもここで辞めなかったのが、今振り返ると一番効いています。
なぜ少額でも始めるべきかというと、転がす時間そのものが二度と取り戻せないからです。30歳から月1万円を20年やるのと、20歳から始めるのとでは、同じ20年でもスタート地点の早さで将来の選択肢が変わります。このあたりは30代からの資産形成は遅くない。でも今日が一番早い日でも書いた通りで、「遅い人は遅いなりに、今日が一番早い」というのが僕の本音です。
具体例:食費月1万円だった僕が、月1万円の積立だけは死守した話
ここは僕の実体験です。学生時代、仕送りゼロ・奨学金なし、近くに駅もスーパーもない場所で暮らしていました。買い物はドラッグストアの冷凍食品と見切り野菜が中心。食費はだいたい月1万円でした。時給の安いコンビニバイトで食いつないでいたので、お金の苦しさは精神論じゃなくリアルな体感として知っています。
そんな状況でつみたてNISAの月1万円を始めたのは、「豊かになりたい」というより「このまま社会人を何十年も続けられる自信がない」という危機感からでした。働き続けることへの恐怖からの逃げ道として、お金の置き場所が欲しかった。だから生活がカツカツでも、積立だけは止めませんでした。
正直に言うと、お金がなかった時期には変なものにも手を出しました。仮想通貨のIPO案件で10万円を全額溶かしたこともあります。「お金に困っているとき、人ほど怪しい話に飛びつく」というのを身をもって学びました。月1万円のコツコツ積立は地味だけど、あの全損より100倍マシだったと今は思います。お金の勉強の順番に迷う人はお金の勉強は何から?元貧乏学生が選ぶ最初の3ステップも読んでみてください。
実践:月1万円の自動積立を「明日」始める4ステップ
要点だけ先に言うと、意志の力に頼らず仕組みで自動化するのがコツです。給料が入ったら勝手に投資に回る状態を作れば、あとは放置で複利が働きます。
ステップ1:ネット証券で口座を開く(所要15分)
SBI証券か楽天証券あたりが定番です。スマホで完結します。手数料が安く、NISAに対応していればどこでも大きな失敗はしません。
ステップ2:NISAのつみたて投資枠を設定する
NISAは「運用益に税金がかからない箱」だと思ってください。通常は利益の約20%が税金で持っていかれますが、その箱の中なら丸ごと自分のものになります。さっきの運用益171万円の例なら、本来引かれるはずの約34万円がそのまま残る計算です(税率20.315%・あくまで一例)。NISA自体がよく分からない人はNISAとは?初心者向けにわかりやすく解説から入るのがおすすめです。
ステップ3:金額と銘柄を決める(月1万円・全世界 or S&P500)
銘柄は、世界中の株や米国の主要企業がパックになった低コストのインデックス投信を1本選べば十分です。僕はS&P500から始めました。最初は無理せず月1万円でOK。慣れて家計に余裕が出たら金額を上げればいいだけです。
ステップ4:毎月の自動引き落としをONにする
積立日と金額を設定すれば、あとは毎月勝手に買い付けてくれます。ここまでやれば「今月買うか迷う」というストレスから解放されます。値動きを毎日見ない、というのも地味に大事な行動です。
注意点:月1万円を続けるうえで僕が気にしていること
最後に、リスク面での確認ポイントを3つ。
- 生活防衛資金を先に確保する:いきなり全力で投資せず、生活費の3〜6ヶ月分は現金で持っておく。僕も現金200万円は崩さず置いています。
- 短期の値動きで売らない:複利は途中で雪だるまを壊したら終わりです。下落しても積立を止めないのが正解だと考えています。
- 「もっと早く増やせる」系の話を疑う:僕はFX自動売買でも15万円を失いました。月1万円の地味な積立を笑う高利回りの話ほど、あとで痛い目を見ます。
月1万円は「未来の自分にお金を逃がしておく作業」だと僕は捉えています。今のしんどさから完全には逃げられなくても、選択肢を一つずつ増やしていく。その第一歩として、これ以上ハードルの低いものはないと思っています。
筆者のひとこと
食費月1万円だった当時の僕に、唯一胸を張って言えるのが「あの月1万円の積立だけは続けてよかった」ということです。派手さはゼロ。でも20年後に効いてくるのは、こういう地味で続けられるものだけだと、今はわりと確信しています。
※NISAなどの制度は今後改正される可能性があります。最新の内容は必ず金融庁や各証券会社の公式情報をご確認ください。また、投資は元本割れの可能性があり、本記事は僕個人の考えや経験を記録したもので、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。


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